国家資格キャリアコンサルタント取得について教えてください
キャリアコンサルタントの資格は、実は産業カウンセラーの資格取得後に知ったんです。もっと深く理論を学んで、悩みながら働く人たちに対してキャリア全般を支援することができたらなぁ、誰かの役に立つことができたらなぁと思って学び、取得しました。
ただ、資格取得後に実績を積む機会がないことに対して漠然とした不安感がありました。
時々、職場の方から相談を受ける機会はあったのですが、資格取得の勉強のみで実務経験がないことから、自己流のカウンセリングになっているのではないかという懸念もありました。
当然ながら、資格を取得したからといって、いきなりキャリアコンサルタントとして独立できるわけでもないですし、企業の中でも人事部などに所属していなければ基本的に仕事では一切使わないのが現実です。せっかく取得したのに活かせないことになっちゃうのかなという思いを抱えていました。なので、実践講座を受ける前は、今の仕事と資格の活用の狭間で揺れて、「何をやってるんだろうな、私」と思いながら焦っていました。
狩野先生との出会いについて教えてください
狩野先生とは受験のために通った養成講座で出会いました。お会いして第一印象で心を奪われたんですよ。
先生の最初の言葉が「皆さんにお会いするのを楽しみにしていました」でした。とてもフレンドリーにスタートしたのが印象に残っています。
そのときに1枚のA4の紙を配られたんです。
君の居場所
必要のない人間などいない。
世界はジグソーパズルと同じだ。
それぞれのピースには必ず入る場所がある。
その場所はピースが来るのを待っている。
ピースは皆、同じような形をしているが、まったく同じものはひとつもない。
その場所は他の誰のものでもない、君だけに用意された「居場所」だ。
君がその場所に入ることで、世界が成立するのだ。
「仕事」は、君が安心して輝ける
「居場所」になりうると思う。
すこしずつでいい、一緒に考えてみないか。
若者きずな塾塾長
狩野 賢
これは先生がお書きになった詩なんです。私、読んだ瞬間に涙が出ちゃったんですよ。
詩を読んで、狩野先生に出会えたことがとても良かったなと思ったんです。
先生の授業は、合間に試験とは関係のない話が入ってくるんです。どちらかというと私はそちらの話の方が強く印象に残っています。おすすめの書籍であったり、理論家の理論以外の雑学であったり。例えば、来談者中心療法のロジャーズの人生などにも触れたり。彼は最初は農学部で学んでいたみたいな話を聞くと、その人物に焦点が当たるので興味が湧いてきます。テキストに書いてある太文字だけを覚えるのではなくて、ロジャーズという人の全体を捉えることができるような授業でした。
また、講義がきっかけで、先生が立ち上げた若者きずな塾を知り、キャリアコンサルタントが実際に活動する現場として見学させていただいたりしました。
そのような繋がりの中でこの講座を知り、1期生として参加させていただいたんです。
先生と接していると、「キャリアコンサルタントを社会に必要な存在として、しっかりと日本に根付かせたい」という強い意志を感じました。しかも資格取得した方々がやり甲斐を持ちながら、きちんと仕事として生計をたてられるようになって欲しいという願いも。同時に、キャリアコンサルタントの質にとてもこだわっておられて、プロとしての圧倒的な何かががひしひしと伝わってきます。私にとって、先生との出会いは人生観を変えるくらいの出会いでした。出会えたことによって、自分が想像もつかない世界と繋がっていく。繋がることで難題課題に遭遇することもあると思いますが、それすらも楽しみながらやれるんじゃないかなという期待感を感じさせてくれる。そんな方ですね、先生は。