私がライフワークとしている活動のひとつに「若者きずな塾」があります。 江戸川区が実施している就労支援で月に3回程度、船堀コミュニティ会館で開催しています。16歳から35歳までのさまざまな悩みを抱えている若者の交流を中心に「一歩を踏み出すきっかけ作り」の場として、もう10年も続けることができています。
私は以前、(独)雇用・能力開発機構東京センター(現、(独)高齢・障害・求職者支援機構東京支部)で離転職者のキャリア形成を支援する業務を担当していました。私を含めてスタッフの大半がキャリアコンサルタントでした。
その時にイベントなどを通して子どもや若年者などと接するようになりました(当時、朝日新聞に掲載されたこともあります)。
知り合った中にはイベント後に仕事以外でコンサルティングを続けたクライアントもいました。 そんな経験を通して、就労の機会が少なかったり、機会にうまく巡り会えなかったりした若者たちが、かなり多くいるということを知りました。そのような方々には、公的な支援のアプローチがなかなか行き届かないことも知りました。
私はその後、プロのキャリアコンサルタントとして独立しました。独立したのは組織の枠を超えて、キャリアコンサルタントとして人の役に立ちたいと思ったからです。 人の役に立ちたいと思ったきっかけのひとつが、先に述べたキャリア形成がうまくできなかった若者たちの支援でした。
最初の「若者きずな塾」は自分ひとりでチラシを作って配って、地域で周知するところからスタートしました。しかし仕事に就労できなくて悩んでいる若者が対象なので、マネタイズができません。自分が居住していた江戸川区の地域振興の部署に話を持って行ったのですが、最初は聞いてくれるだけ。何度も足を運ぶとともに、「若者きずな塾」の実績を作るように努めました。 そのうちに江戸川区の担当の方が私に気づいてくださるようになり、江戸川区の公的な施策として実施することができるようになりました。
江戸川区の後援もあり、現在までに延べ4,452人の若者たちと関わることができました。 これからも地域の若者たちのためにこの取り組みを続けていきます。